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セミナー:地元の人といっしょに取組む 森づくりの可能性とNPOの役割

2011年3月29日(火) 19:00~21:00  きたネット(北海道市民環境ネットワーク)事務局

KITA-NET CAFEVol.4 地元の人といっしょに取組む 森づくりの可能性とNPOの役割の内容で「もりねっと北海道」代表の陣内雄さんのセミナーに参加しました。


先ず代表のもりねっとの陣内(じんのうち)さんから設立主旨や活動内容について説明がありました。

このNPOは、「地域が元気になる森づくり」・「森がわかる市民をふやす」・「森の管理に市民の出番をつくる」といった主旨で、森と市民をつなぐ活動をされています。

その活動内容も、多岐に渡っていました。
・突哨山(たっしょうざん:旭川北部~比布町に渡る里山)の管理
・木工キャンプ・・・・木に関わる方達(デザイナー・木工作家・流通など)と森をつなぐ
・薪クラブ・・・・森づくりから薪ストーブライフまで、薪の共同購入などの活動
・森の活用相談・・・・造林補助金だけでない相談ニーズ
・里の森プロジェクト
・森づくりの実証モデル
・作業道(林道)づくり

もりねっと北海道の紹介後、現在の林業に関するいろいろなお話を伺いました。
特に森林(里山など)とその麓の農村との関係について、現状と理想について聞くことができた。

現在の森林は不良債権のようなもの。森林を少しづつ整備することで伐採できる状態をつくり、そこで伐採した木材で採算がとれるようなしくみを作っていくことが大切と。

ある程度の大きさの伐採機械やシステムの導入により、効率的な林業を目指すことで、収益を上げていくことが大切。(小口の伐採では、採算は困難。)

森林は、自然の中での子育ての舞台・薪の採取・環境保全の対象・山菜取りなど魅力があり、農村での雇用としても林業を検討すべき。

現在の国:林野庁-> 北海道 -> 市町村-> 森林組合 という流れでは、各方面からの森に対する希望や注文を聞き、実施・実現していくのが難しくなっている。既存のシステムでは、森に関わる様々な人のマネージメントが上手く行かなくなってきている。

現在の森林の管理システムの隙間を、もりねっと等のNPOが埋めていくようになればと思う。
今後、もりねっとでは森林業者との情報交換を進めて行きたい。との話でまとめられた。
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セミナー:次代の北海道の森林の姿を欧州で学ぶ

2011年3月22日(火) 19:00~21:00  きたネット事務局

次代の北海道の森林の姿を欧州で学ぶ(きたネット主催:森に関するセミナー)の内容で
(株)森林環境リアライズ 石山浩一氏のセミナーに参加しました。


■日本の林業

日本の森林率は64%(スェーデンとほぼ同じ:スェーデンの自給率は139%)もある。
現在(2009年)、日本の国産木材の自給率(利用率)は現在24%程度。

2005年の木材自給率データで、日本は20%、中国は69%、アメリカは89%、フィンランドは126%となっている。
輸入量は世界第3位(アメリカ、中国についで日本は3位)

ウッド・マイレージ(Wood Mileage)は世界1位で、主にアメリカ、ヨーロッパなどからの輸入で3844億立方m/km。
ちなみにアメリカは842億立方m/km、ドイツは178億立方m/kmである。

日本国内の木材消費状況
 1) 建築・土木 43%  2) 紙類 42% 3) 家具・建具 6% 4) 木箱・梱包・その他 5%

紙・パルプの生産量(2008年 資料:日本製紙連合会)
 1位:アメリカ(7,995万トン) 2位:中国(7,980万トン)  3位:日本(3,062万トン)・・・世界平均の4.5倍

年間消費量:約242kg(世界平均の4.5倍)・・・1日当り約650gもの紙を消費=A4で130枚に相当

ティッシュ・トイレットペーパー 145万トン 世界第1位 
= ポケットティッシュ:20個/年人以上   トイレットペーパー:50個/年人  ・・・ 木造住宅14万軒相当


2009年9月:森林組合改革 -> 政権交代 -> 森林・林業再生プラン -> 新成長戦略 21の国家戦略プロジェクト
-> 2010年11月 森林・林業基本政策検討委員会まとめ


■日本と北海道の森林・

日本の森林率:68%  森林面積 = 天然林:1500万ha & 人工林:1000万ha    
ドイツの森林率:30%で森林面積:1000万ha  オーストリアの森林率:47%で森林面積:396万ha
*日本のみが天然林と人工林と区別している。他国は森林のみの判断。


木材の資源
 
  1950~1970年代(戦争復興の時代)に築いた資源は、人工林が約1,000万ha
  間伐等の施業が必要な育成段階:65%  利用できる50年生以上の人工林:35%
  現状のまま10年間推移したら:60%利用可能

  *日本の森林は造林・植林の時代から利用する時代に入った。

北海道の木材資源
  年生成長量 ・・・・ 針葉樹:960万立方m/年   広葉樹:390万立方m/
   * 持続可能な間伐量 810万立方m・・・全体の60%
  
  実際に北海道で伐採されている木材 -> 平均伐採量 400万立方m
   * 持続可能な間伐量の約半分。

 林業の現状
  小規模な経営面積・不在村者、林業生産性の悪化と停滞、作用システムの近代化の遅れ、世界基準に対応した経営の遅れ、
  過剰な公共投資(補助)、インフラ整備の遅れ(路網)
  林業就業者の減少と高齢化、林業を担う人材育成の立ち遅れ

 生産性の悪化と停滞・・・小面積所有者(5ha以下)が93%。小面積では林業は不可能。
 生産工場が山間部にない、輸入材が多いため港に多い。インフラが弱い。
 林業の生産機械システムがない。林業をサポートするシステムが脆弱。
 
*世界基準に対応した経営の遅れ
 森林認証制度
   FSC(Forest Stewardship Council;1994年)・・・・ヨーロッパを中心に国際的なスタンダート(道内では下川町・美幌森林組合)
  PEFC(Programme for the ・・・・・ ;1999年)・・・・小規模所有者向けのスタンダード(ヨーロッパ)
   SGEC(Programme for the ・・・・・ ;1999年)・・・・日本での独自の森林認証制度(国内864.351ha認証:404事業林)
  *日本はPEFCの認証されていない。

 過剰な公共投資(補助)とインフラ整備の遅れ(路網)
  森林維持に補助金=公共事業?   林道がほとんど舗装(町道・村道化している。)!=必要?欧州では舗装なし。

 林業関係者の高齢化・・・・若干、北海道の若年の林業者が増えてきた。


■欧州の維持可能な森林・林業の姿

 ドイツの森林・林業環境・・・・50年間まで現状の日本と同じ環境だった。
 -> 環境を変えた原動力
   異国と国境を接する危機感、生き方を変えたいという強い意思と行動力(原発の廃止)、連邦制と言う集合体の政治
   自国の力による復興の道のり=世界を乱した責任感と東西冷戦、権利と義務を明確化する国民性

 -> 1950年から林業のシステム化:森林作業員の技術向上教育(社会的地位の向上・事故減少)、機械化の推進・路網の整備
   地域で成立する森林産業の確立(地域経済への組み込み)、安定した職場環境と収入、最近の地域バイオマスの普及


 -> フォレスター・マイスターの存在
    フォレスター:地域の森づくりなどを指導する。 マイスター:フォレスターの下で森づくりを現場監督する。
    森林作業員:実際に森づくりの森林施業を行う  (*彼らは異動がなく、同じ地域に10~20年在職する。)

 -> フォレスター達の業務
   森林の監視・・・・森林保護((被害の監視)、義務規則(走行・ゴミ・皆伐など)、広報(森林ガイドなど)
   公有林の林業経営サービス・・・年間施業計画、森林従事者への仕事配分、造林、その他管理
   私有林への助言サービス
 
 
* フォレスターによって森づくりが行われている。
    天然更新を基本とする(恒続林を目指したビジョン)、儲かる林業経営をコンサルティング、安定した木材市況をコーディネート
    未来につながる社会資本の整備、徹底した野生動植物管理、次代の人材育成



■所管
日本の林業の実情についてよく理解できた。またヨーロッパ、特にドイツの林業の先進性、フォレスターという存在に驚いた。森林に対する行政のかかわり方の違いがよく分かった。この根本には国民性と文化の違いがあると感じた。

北海道は森林率が約70%で、今後林業は大きな産業になる可能性を秘めている。2010年の林業に関する行政方針では、国産材の自給率を10年後に50%にする計画であり、自然保護、生物多様性の観点からも林業は大いに注目したい。

北海道の林業の発展が、地元の自然環境の保全と環境経済の発展につながることは明白だと思う。今後の人材育成や林業の進展を見守っていくべき。

3月12日 第14回日本生態学会 世界の森林の二酸化炭素吸収量を測る

3月12日 第14回日本生態学会 世界の森林の二酸化炭素吸収量を測る

講演
「世界の森林の二酸化炭素吸収量を測る」三枝信子(国立環境研究所)
気象学的手法で森林のCO2吸収量を計測した結果を報告された。

・いろいろな森林
世界各地に広がる森林は気候帯などで二酸化炭素の吸収量が異なる。
森林の状態 -> 伐採や火災 -> 樹木の減少 -> 土壌の有機物や枯死した樹木が分解-> 大量の二酸化炭素が大気に放出 -> 他の樹木の成長とともに二酸化炭素吸収量が増加 こうしたロジックがある。
*現在、世界の森林がどれだけ二酸化炭素を吸収しているかは不明。・・・そこでできるだけ正確に吸収量を予測する方法を作ることが必要。-> 世界各地の生態系で気象観測用のタワーを使用した観測ネットワークが作られている。

・陸上生態系の二酸化炭素の呼吸と放出
植物は昼間、太陽光を受けると光合成を行い二酸化炭素と水から炭水化物(有機物)を合成します。また呼吸によって酸素を利用しエネルギーを取り出して二酸化炭素と水を放出します。つまり森林は二酸化炭素を吸収する時間帯と放出する時間帯があります。

・二酸化炭素吸収量の測り方
1)毎木調査・・・森林の中の一定面積の調査区を設け、その中の全樹木の直径を一定期間ごとに測定し、その直径の増加量から樹木に蓄積された炭素の量を求める。

2)渦相関法・・・森林の中に気象観測用のタワーを建てて、その上で単位時間・単位土地面積当たりの上下方向の二酸化炭素輸送量(フラックス)を測定する。(地面ではさまざまな二酸化炭素の吸収・放出源があるため、タワーをたてて計測する。)

・世界の森林の二酸化炭素吸収量を測る
1960年代・・・毎木調査
1990年代・・・渦相関法による測定が世界各地で広がる
1996年・・・・ヨーロッパで渦相関法の観測ネットワークづくりが始まる
---> これが世界規模の観測ネットワーク(FLUXNET)の構築につながった。
1997年12月・・京都議定書で温室効果ガスの削減目標達成に森林の二酸化炭素吸収量が追加
1999年・・・・アジアにおける観測ネットワーク(AsiaFlux)が活動開始
現在、世界の400箇所以上で連続観測されている。

・さまざまなアジアの森林
熱帯林が1年間に光合成にて吸収する二酸化炭素の総量は、温帯林の2倍近くある。(呼吸による二酸化炭素放出量も多い)熱帯林が広範囲で損失すると、二酸化炭素吸収量は激減し、更に放出量はさほど減らないと予想される。-> 伐採や火災などの攪乱後、多量の二酸化炭素放出源になる可能性がある。

・観測を続けることの大切さ
森林での二酸化炭素の吸収量の連続観測は、はじまってまだ十数年。今後の気象変動と二酸化炭素吸収量との反応を検出することはたいへん重要。データと知識を増やし、それに基づいて予測し、対策をとることが必要。

■所感
今回の日本生態学会の発表では4つの演目があったが、この講演をもっとも注視した。
それは具体的な数値として観測結果が得られ、他の事象との相関関係についても興味をもてるから。

この講演で二酸化炭素吸収量の継続観測の重要性を知った。今後、世界規模でこうした観測を続けえられるデータを世界中の研究者で共有し、それらと異常気象や温暖化との相関関係を見出し、対策を行うことが人類共通の環境対策のひとつになると思う。

森林の大切さを改めて知らされた。今後、海洋での二酸化炭素の吸収量や森林や海洋以外での二酸化炭素吸収機能についても調べていきたい。また森林と海洋との二酸化炭素の吸収量に何らかの相関関係があるのかについても興味をもった。

新エネルギービジネスフォーラム 北海道発! 新エネルギーの可能性を探る2

新エネルギービジネスフォーラム 北海道発! 新エネルギーの可能性を探る

2011年3月11日

青森県からの情報提供  
エネルギーポテンシャルを活かした「あおもり型持続可能社会」をめざして
青森県エネルギー総合対策局 エネルギー開発振興課 総括主幹 太田均氏

青森県エネルギー産業振興戦略について事例発表が行われました。

そこで先進的風力発電モデルの推進、風力発電導入後推進アクションプラン、再生可能エネルギー地域間連携、風力発電の導入状況、太陽エネルギー活用推進アクションプラン、太陽光発電施設優良施工・普及拡大支援事業(H23)などの説明があった。

また青森県地中熱利用推進ビジョンとして住宅用地中熱利用システム普及推進事業(H21・H22)、地中熱・温泉熱利用ポテンシャル調査事業(H22)が説明された。

その他、自然にやさしい温泉街創出事業費補助(H23)、EV・PHVの導入に向けた取組みなどが紹介された。

■所感
青森県は海岸線が約700kmとたいへん立地条件にめぐまれており、さらに温泉なども多く、自然エネルギーの開発に向いている土地である。風力・太陽光・温泉熱・地熱などの利用により経済効果が見込まれる。今後の経過を注目したい。



パネルディスカッション
「地域発、新エネルギービジネスの今後の行方」
近久 武美氏(北海道大学大学院工学研究科 教授)、太田均氏(青森県エネルギー総合対策局)、田村泰章氏(北海道グランドワーク副理事長)、三浦規光氏(稚内新エネルギー研究会プロジェクトマネージャー)、、
司会:小池田章氏(環境・エネルギー・ローカルネット 事務局長)

ここで稚内のエネルギー事例が発表された。そこで稚内新エネルギーサテライト・自然冷熱利用貯蔵庫・宗谷ウインドファーム(風力発電)・大規模太陽光発電設備(5000KWクラス)・稚内市生ごみ中間処理施設完成予定図などが紹介され、2月28日に経済産業省から「次世代エネルギーパーク構想」の認可を受け、3月12日には「環境都市わっかない」宣言が行われることが発表された。(ちなみに稚内市の人口は3.9万人)

また新しいエネルギーとして、炭鉱からメタンガスを取り出す案が提示されました。またCO2を炭鉱に貯蔵する案も提示され、北海道にある炭鉱(廃鉱を含め)を再利用する案が紹介された。更に石炭にCO2を加えることでメタンガスを発生させることが可能との見解が示された。

自然エネルギーの不安定を補う蓄電について議題がのぼると、蓄電時間は1時間から1日程度という短い時間のバッファとして考えるのが良いのではという意見がだされました。これは蓄電するための製造や施設の環境負荷を考えたものであり、エネルギーの地産地消という発想から伺えるもの。

エネルギー代金をいつまでも海外に支払っていたのでは、北海道は強くならない。
北海道が経済的に発展するためには、現在のエネルギー価格帯では無理であり、新しいしくみづくりが必要になるとの意見がだされ、北海道のエネルギープラン・CO2削減・環境を含めたマスター・プランが必要であるとの結論づけられた。


■所感
既存の技術を流用し、地域での再生可能エネルギー等の生成することで、エネルギーの海外依存を軽減し、確実に国内及び地域での経済効果は得られる。
まずは生産技術の確立としくみづくりが優先させるべきと思う。

新エネルギービジネスフォーラム 基調講演

新エネルギービジネスフォーラム 北海道発! 新エネルギーの可能性を探る

2011年3月11日

基調講演 成長の限界と新エネルギービジネス
北海道大学大学院工学研究科 教授 近久武美氏

この講演で近久氏は、資本主義経済は限界に来ており需要も飽和している。この状況を環境市場経済に移行すべきという話をされた。そこでエネルギールネサンスなる概念を提示された。

既にある技術を選択して、ビジネスラインに乗せるというもので、「太陽電池の導入」「高断熱住宅の普及」「風力発電を中心として地域間の連携」「ヒートポンプ、コジェネレーションの普及」「電力貯蔵技術の導入」「プラグインハイブリッド自動車等の普及」「カーシェアリング、パークアンドライドの導入」などをあげられた。

また北海道で経済が循環するしくみが必要であると強調された。エネルギービジネスについて考えてみると、札幌市で年間20%の電力を太陽光発電で賄う為には4平方kmの面積が必要となるが、この程度であれば実現可能。また風力発電ならば920基が必要となる。

太陽光発電を行う場合、北海道での経済循環性を持たせるには太陽光発電のメーカーとタイアップして道内で生産することで、道内雇用もまかなえる。また新しいビジネスモデルも可能となっていく。

技術は多種そろっており、むしろ温室効果ガス削減を意識しなくとも、新しい産業・雇用形態は創出できるはず。とまとめられた。

またCO2削減には総社会コストの増加を伴うが、高い削減レベルでは、国内向けの投資が増加する一方、国外向けの投資を抑制することができる。->高い削減レベルでは新技術の転換が起こり、国内向け投資が大幅に増加する。

更に各種エネルギー技術(コジェネレーション技術、高効率コンバインド発電、ヒートポンプ技術(増熱技術)、燃料電池自動車、SOFC-ガスタービン複合、風力発電)に関する紹介がありました。CO2の隔離技術(CCS)に関する説明もあった。

最後のまとめとして、以下が述べられた。
・エネルギーと食料の制約から2020年頃から人類は大きな危機に直面する。
・環境・エネルギー問題は、むしろ経済発展・国力強化の好機と捉えることができる。
・エネルギー関連技術は新しい産業の創出の有望な候補である。技術は既に沢山ある。
・北海道からエネルギールネサンスを!

■所感
現在の環境状態を改善するのに新技術ではなく、既存のエネルギー技術でまかなうという考え方は大いに賛同できる。しかしコストとその導入効果を詳細に考えなければ、実現は難しいと思う。

簡単に現在の経済システムに組み込むのは至難の業。しくみづくりや法整備、一般市民への啓蒙や教育も必要。まずは補助的なレベルでの導入から本格導入までのスケジュールを作ること。地域での生産と消費が生まれれば、雇用にまで発展する可能性は高い。その先に循環経済が創設されればベスト。まず技術よりもしくみが優先課題と思われる。

札幌市天然ガス自動車セミナー

札幌市天然ガス自動車セミナー

2011年3月10日 15:00~17:00

・特別講演「地球環境主義の時代 ~天然ガスで環境革命~」
日本環境ジャーナリストの会 副会長 村田 佳壽子氏

幅広い環境問題について以下の話があった。
 1)地球環境問題は人間の在り方の問題
 2)環境破壊の現実と将来予測
 3)企業にとっての重要性と対応
 4)自治体・国家にとって(地球市民の幸せな生き方)
 5)エネルギー環境革命
 6)ガスへの取組み


・「近畿圏におけるCNG車普及への取組み」
国土交通省近畿運輸局自動車交通部

以下の話があった。
 1)近畿運輸局の低公害車導入促進モデル事業
 2)大型CNG車を使った近郊輸送実証実験
 3)近畿黒煙ゼロ推進連絡協議会

1)は、事業仕分けのためH21度で廃止になってしまったとの報告があり、たいへん残念であると述べられた。
2)神戸市と門真市とこうべガス間で行われている実証実験について結果が報告された。大型ディーゼル車と比較し、CO2が-17%、NOxが-91%という結果が得られた。
3)で、協議会の組織とEVトラック実証実験支援などの活動内容について説明があった。


・「天然ガス自動車導入のメリット」
 日晶運輸(株)

この会社はコンビニの配送業務をメインに業務展開しており、H18年ファミリーマートの北海道進出にともない天然ガス自動車での業務指定もあり導入した。H20年に20台導入した。(現在は22台)

導入メリットとして
①企業イメージと環境保護をアピール ②燃料コストの低減 ③静音性

デメリットとして、
①天然ガススタンドが不足していること。②燃料タンクを大きくしているため最大積載量が減ってしまう。


・「CNG車・軽油車燃料コストの検討」
北海道フーズ輸送(株)

6トンCNG車2年分のデータを基にして、軽油者との燃費を比較して、CNG車導入のメリット検討した結果が報告された。

月走行距離5,000kmの燃費を比較すると、6トンCNG車では3.98km/m3、6トン軽油車では4.56km/?となった。ちなみに4トン軽油車は4.73km/?。

燃料代の比較では、CNGが70円に対して軽油は100円以上(値上がりが継続されている。)つまり5000kmを走行する費用の比較では、CNG車では5000km/3.98km×70円=87,939円。
これに対して軽油車では5000km/4.56km×100円=109,649円となる。
現在、軽油は値上がりを続けており、CNG車の導入はメリットがある。

*2011年3月現在軽油価格は125円程度、CNG価格は89円(5千m3未満)。


「トラックにおいての代替燃料とは ~ CNG車を使用した感想 ~ 」
北海コンノ急送(株)

CNG車の導入について
 天然ガスが原油に比べ価格が安定しており、燃料費の見込み(予算)を立てやすい
 2トン車であれば、改造費が補助金でまかなえる為、導入しやすい
 EV車では電池性能や電池搭載量で積載量に問題がでる
 ディーゼル車と比較するとCO2の削減率は7%である
 ディーゼル車の方がトラブルが多い


・「CNG車の普及状況と今後の動向について」
天然ガス自動車北海道(株)

現在の天然ガス自動車(NGV)の状況について発表があった。
全国の天然ガス自動車(NGV)台数は38,861台(H22年3月)。うち北海道は1,865台で4.8%。北海道のNGVのうちわけで特徴的なのは、フォークリフト等が1,189台で北海道でのNGVの63.7%を占める。これは札幌中央卸売市場の構内での天然ガス化による。

札幌地区の天然ガススタンドは6箇所。流通センターSS、北5条充填所、24軒エコ・ステーション、雁来エコ・ステーション、発寒エコ・ステーション、石狩エコ・ステーション。他に旭川の永山エコ・ステーションがある。


・「カーボン・オフセット付CNG車リースについて」
(財)運輸低公害車普及機構

H22年度に新たにリース契約したCNG車を対象にH23年2月から1年間に排出するCO2量の50%削減に貢献するカーボン・オフセットを付加することで、(財)運輸低公害車普及機構のCNG車リース事業が地球環境問題に貢献していることを内外にアピールする活動について報告された。


・「札幌市におけるCNG車普及への取組み」
札幌市環境局環境都市推進部

札幌市での低公害車推進について説明があった。2020年までに運輸部門でCO2を58万トンの削減を目指しているとの発表がありました。

市ではH22年度にCNGを168台導入し、NOxで360kg(乗用車で約800台分)、PMで225kg(乗用車で5000台相当)の削減効果が得られた。
札幌中央卸売市場でのフォークリフト774台、ゴミ収集車23台にCNG車を導入したことも報告がありました。

またH23年度のCNG車導入に対しての補助金の説明があった。


■所感
CNG車は今後導入の可能性が非常に高くなることが予想される。原油価格の慢性的な高騰が継続するのは確実なので、CNGのコストメリットが大きくなる。
しかし思ったほどCO2の削減効果は低い。ディーゼルに比較して数%から10%程度。ただしNOxやPMの軽減効果は大きい。

今後、CNGの普及とともにCNGを供給するためのスタンドといったインフラ整備が必要になる。札幌圏だけでも今の2倍10箇所は必要になると思う。こちらの対応及びCNG車の地元でのメンテナンスの効率化も懸念されるが、今後、進展させていかねばならない課題なのは間違いない。

再生可能エネルギーセミナー in 札幌

再生可能エネルギーセミナー in 札幌

2011年3月9日 13:30~16:30 

1.北海道における再生可能エネルギー導入動向及び全量買取制度について
  北海道経済産業局 エネルギー対策課 丹羽毅之氏

全量買取制度について小委員会報告書の概要説明があった。
・買取対象、買取範囲に関する事項、買取価格・期間に関する事項などについて報告。

効果予想として
・制度開始10年後に、再生可能エネルギーの導入量は約3,200万~3,500kW程度増加
・2020年までに再生可能エネルギーの国内一次エネルギー供給に占める比率を10%
・2020年までに再生可能エネルギー関連市場10兆円を目指す



2.雪の影響を受けない太陽光発電について
  実証委員会副委員長((財)北海道電気保安協会理事・事業本部長) 三輪修也 氏

2月15日に行われた「低炭素社会づくり実証プロジェクト発表会」で発表された内容と同一であった。江別市役所の庁舎壁に取り付けた太陽光発電パネルの冬期間での発電実証試験結果の報告がなされた。



3.風力発電の動向について
  一般社団法人 日本風力発電協会 企画局長 斉藤哲夫 氏

2010年での導入量は3580万kW(単年度、累計では19,439万kw)世界第12位で1位の中国の1/16との報告があった。また風力発電で期待できる地域や条件の紹介があり、北海道と東北で平均風力が高い(7.5m/s以上)適地面積が多い(8,000km2以上)と説明があった。
(日本の平均風速は6.5m/s程度)

苫前町での風力発電が成功事例として紹介された。
 苫前町夕陽ケ丘風力発電所 2,200kW
 苫前町グリーンヒルウィンドパーク 20,000kW
 苫前町ウィンビラ発電所 30,600kW
 総発電出力 52,800kW
 年間発生電力量 約1億kWh
 CO2削減量 約7万トン

成功した要因として
 1)風がある(風の道)
 2)道路がある(運輸の道)
 3)広い土地がある
 4)送電線がある(電気の道)
この4点を挙げられた。

他にも寿都町に事例も発表された。



4.バイオマス発電について
  北海道バイオマスリサーチ(株) エネルギー調査部次長 竹内良曜 氏

帯広・十勝でのバイオマス発電の実例が発表された。

帯広畜産大学、鹿追町環境保全センター、十勝管内でのバイオガスプラントの実例が紹介された。更にバイオガスプラントでの生成工程についても説明があった。
また京都市でのバイオガス化施設導入の取組についての紹介もあった。

北海道の農業・酪農地域ではたいへん有用な発電であるとが期待できる。
問題は製造・運転コストと売電単価とのバランス。これがクリアされれば充分実用可能



5.マイクロ水力発電の普及と課題「その解決」について
  東京発電(株) 水力事業部担当部長 稲垣守人 氏

小川での水力発電の事例が発表された。また川崎市鷺沼の水道発電や千葉県市川市の妙典小学校での水道発電の事例にたいへん興味を持った。大きなダムではなく水道貯水槽や給水場を利用した発電が非常に身近に感じた。更に渓流発電の紹介もあり、たいへん参考になった。



6.NEDOからの新エネルギーに関する情報提供
  NEDO 新エネルギー部 主査 天明浩之 氏

再生可能エネルギー導入拡大に向けた調査結果について報告があった。
太陽熱、地熱、中小水力、小型風力、熱電、圧電、波力、海流・潮流、潮汐力、海洋温度差、温泉熱、太陽熱冷暖房、工場等廃熱利用、温度差熱利用、雪氷熱利用等についての可能性調査結果が報告された。

■所感
今回、紹介された発電事例は、エネルギーの地産地消を目指すビジネスチャンスにもつながると感じた。更にマイクロ水力発電は特に注目した。北海道での冬期間の凍結問題がクリアされれば有用な発電ではないかと思う。また小型風力や小型太陽光など、更にこれらを複合した発電なども実現可能であり導入しやすい。

発電は地産地消で、必要とする者が必要分を自分で作るという発想であるべきだと思う。電気が不足するから大型発電所や原発を作るというのは安易であり、CO2削減や温暖化対策にはつながりづらい。もっと身近でかつ安全・安心な発電を目指すことが、CO2削減や温暖化対策に直結すると確信した。

COP10及びCOP16全国説明会

COP10及びCOP16全国説明会

3月6日 13:30~15:30 

講演「環境行政の着実な前進」 環境省事務次官 南川秀樹

発表の要旨

1.環境行政の方針
・基本的な対策の柱は変えない・・・少なくとも2050年まで維持する
・対策の内容は、科学的知見、技術の進展、経済社会の状況を踏まえて、能動的に見直す・国民、企業などとの問題意識の共有
・各分野での力、取組みを広く内外に発信・・・各地域、諸外国への直接的な説明
・関係諸国との協力の強化、特に開発途上国への具体的な協力の実践

2.地球温暖化
地球温暖化の進行
・世界の年平均気温は100年当たり0.68℃上昇
・年平均気温の上位10位のうち8つは2000年以降に記録された(2009年は歴代3位タイ) ・2010年6月の世界平均気温は6月としては統計開始以降最高。

極端な気象現象の増加
・大雨や猛暑日のような極端な気象現象が増加傾向
・IPCC第4次評価報告書によると、地球温暖化が進行すれば、極端な高音、熱波、大雨の頻度が増加する可能性が非常に高い。

気候変動による影響
・気候変動は気温のみならず気候全体のバランスを変化させ、水資源や農業、生態系等のバランスを変化させることにより、人間生活にとりかえしのつかない影響をもたらすおそれ。
・世界各地での異常気象の頻発(大雨、干ばつ、熱波など)
・20世紀中に平均海面水位17cm上昇


3.生物多様性

3つの多様性
・生態系の多様性・・・干潟、サンゴ礁、森林、草原、湿原、河川など
・種(種間)の多様性・・・500万~3000万種
・種内(遺伝)の多様性・・・ゲンジボタルの発光周期、アサリの貝殻の色や模様
*地域に固有の自然があり、それぞれに特有の生き物がいることそして、それぞれがつながっていること

急速に失われつつある生態系
・毎年520万ヘクタール(九州と四国を足した面積程度)の森林が消失
・世界のサンゴ礁は19%が既に失われ、15%が今後10~20年の間に20%が20~40年のうちに失われる可能性。
・世界の大部分で生息地の面積の減少と分断化が進行

生物多様性の劇的な損失が生じる可能性
・過去のどの時代よりもはるかに速い速度で種の絶滅が進行
・転換点(Tipping Point)を越えれば、劇的な損失が生じ、回復が不可能になる可能性・GBO3によれば今後10~20年の生物多様性の保全と回復に向けた取組が、転換点を越えずに済むかどうかの鍵。

日本に生息・生育する脊椎動物・維管束植物の約1/4が絶滅危惧種
・哺乳類:24.0% ・両生類:32.3% 鳥類:13.1% 汽水・淡水魚類:25.3% 
・爬虫類:31.6% ・維管束植物:23.8%

平成14~19年度レッドリスト第2次見直し 絶滅危惧種2694種 -> 3155種

日本の生物多様性の危機
・第1の危機
  人間活動による生態系の破壊、種の減少・絶滅
・第2の危機
  里地里山など人間の働きかけの減少による影響
・第3の危機
  外来生物などによる生態系のかく乱


全球平均気温が1.5~2.5℃上昇すると -> 世界の動植物種の20~30%で絶滅リスクが上昇
■新戦略計画(愛知目標)・・・長期目標と短期目標及び20の個別目標を設定
■遺伝資源の取得と利益配分(ABS)に関する名古屋議定書
■その他


4.廃棄物・リサイクル

・大量生産、大量消費、大量廃棄型の社会に伴う大きな環境負担、経済的影響

・ひっ迫する資源 依然として深刻な廃棄物問題

・循環型社会の構築による環境負荷の低減

・使用済小型家電からのレアメタルの回収及び適正処理推進事業

・使用済電気電子機器からの有用金属(レアメタル含む)の回収に関する検討

・PCB廃棄物の処理について -> 確実かつ適正、円滑な処理

・不法投棄等対策について -> 1.未然防止・拡大防止対策 2.残存事案対策


など多くの項目について発表がありました。
COP10の内容が着実に推進されるように我々国民が努力しなければならないことも痛感した。また南川事務次官はたいへん誠実な人に見えた。会場からはこうした説明会をネットなどでも配信してほしいという要望もあった。

北海道環境教育研究会シンポジウム2011

「北海道環境教育研究会シンポジウム2011」
北海道型の持続可能な地域づくり教育を目指して

3月 5日 (土曜日) 13時00分~17時30分

<プログラム>
コーディネーター:鈴木 敏正 北海道大学大学院教育学研究院 教授

13時~ 基調講演  
 「持続可能な社会をつくるESD  ~北海道からの発信、そして未来への展望~」
  生方 秀紀 北海道教育大学釧路校 教授,前ESD推進センター長

14時~ 実践報告
 ・北海道におけるESD推進の取り組みと今後の課題
  有坂 美紀 環境省北海道環境パートナーシップオフィス

 ・標茶高校における環境学習の取り組み
  遠藤 友祐 北海道標茶高等学校 教諭

 ・下川町における幅広い年代に対する森林環境教育の取り組みについて
  奈須 憲一郎 NPO法人 森の生活 代表


講演者の都合で基調講演の内容が変わり、鈴木 敏正教授の「外部のない時代」の双子の問題:地球環境問題と社会的排除問題の講演となった。ESDという社会教育について非常に興味がもてる内容だった。

*ESDとは、社会の課題と身近な暮らしを結びつけ、新たな価値観や行動を生み出すことを目指す学習や活動。

続いて「北海道におけるESD推進の取り組みと今後の課題」をEPO北海道の有坂美紀氏が発表した。

EPO北海道は環境省が行っている地域の環境保全活動の育成支援団体で、道内各地での環境保全活動の立上げを支援し、活動が始まるとEPO北海道は後方支援にまわるというスタンスで活動している。現在2名で業務を行っている。そうしたEPO北海道の現在行っている5つの事業群が紹介された。


第2部 北海道環境教育研究会発表大会
3月 6日 (日曜日) 9時40分~

<プログラム>
9:40~ 河西まどか(北海道大学教育学部):「地域に開かれた学校」における子どもの学びの発展可能性

10:00~ 市村知美(北海道大学教育学部):「学校の長期自然体験活動で子どもの主体的な学びを育む条件」

10:20~ ○田中千帆里・能條歩(北海道教育大学岩見沢校アウトドア・ライフ専攻):「幼児期の発達に即した自然体験活動-3歳児に焦点を当てて-」

10:40~ 有賀望(札幌市豊平川さけ科学館):「札幌における水辺の環境教育について」

11:00~ 植木玲一(北海道斜里高等学校):「ヒグマを教材とする意義」

11:20~ 出村沙代(北海道大学環境科学院):「環境問題に対する大学生の知識・関心・行動からみた環境教育のあり方に関する基礎的研究」

11:40~ 井上美穂(北海道大学大学院文学研究科人間システム科学専攻):地域と市民をつなぐ環境教育の試み~「図書館とフィールドをつなぐ環境教育」プロジェクトを事例に~

<ポスター発表> 
12:00~12:30 コアタイム
1:○坂本幸・吉田剛司(酪農学園大学野生動物保護管理学研究室):外来生物を教材とした自然体験型環境教育の検証

2:○安藤達哉、吉田磨(酪農学園大学環境システム学部生命環境学科)、窪田千穂(酪農学園大学大学院酪農学研究科酪農学専攻)、岡祐樹、佐々木崇(酪農学園大学環境システム学部生命環境学科):小中高生に地球環境を化学する-フィールドを活用した実践的自然環境教育-

3:柿澤あゆみ・○立澤史郎(北海道大学文学部地域システム科学講座):「動物園展示の意図と来園者の反応-円山動物園エゾシカ・オオカミ舎の場合-」

4:河島弘幸(北海道教育大学大学院・教育学研究科)、田中邦明(北海道教育大学函館校・環境科学):富栄養化湖沼流域におけるESDプログラム開発

5:田沼大和、○小野有五(北海道大学環境科学院環境起学専攻):構内の水田を用いた小学校での環境教育プログラムの改善-教科教育との連携の試み-


■感想
事例発表では、有賀望(札幌市豊平川さけ科学館):「札幌における水辺の環境教育について」、植木玲一(北海道斜里高等学校):「ヒグマを教材とする意義」、出村沙代(北海道大学環境科学院):「環境問題に対する大学生の知識・関心・行動からみた環境教育のあり方に関する基礎的研究」が興味を引いた。

さけ科学館の長年の取組み(豊平川にサケを呼び戻す活動など)に関してはたいへん参考になり、現在では遡上サケの自然産卵も確認されているとのこと。北海道にとって身近な生物であるサケが、水辺の環境教育に適した教材であり、これが発展していくことでESDに繋がっていくと言える。

また北海道斜里高等学校の植木玲一教諭の「ヒグマを教材とする意義」では、昨年起こった斜里町市街地に現れ射殺された親子熊の事例が発表された。この事例では実際の熊とマスコミで発表される内容が異なっている事が紹介された。一般社会人・学生が簡単に陥りやすい誤解を自らの体験学習によって訂正し、事実・真実を身につけることがESDの基本ではないかということを教えてくれた。

「環境問題に対する大学生の知識・関心・行動からみた環境教育のあり方に関する基礎的研究」という北海道大学環境科学院の院生・出村沙代氏の発表は、たいへん客観的に調査サンプルを分析しており、興味を持てた。

更にポスター発表では、「動物園展示の意図と来園者の反応-円山動物園エゾシカ・オオカミ舎の場合-」について研究者から話を聞くことができた。エゾシカ・オオカミ舎来場者のトレース調査で何に興味があるかを調べた結果が面白かった。パネル展示説明では、エゾシカの頭数管理については、まるで関心がなかった(パネルを見ないで素通り)ことが判明。エゾシカの頭数増加に関しては周知の事実と思われるが、頭数管理に関心がないまたは持てないのか調査が必要だと思った。ポスター発表では、旭山動物園の担当者も参加して、動物園のコンセプトに違いや展示方法の仕方についての話もあり、たいへん興味深かった。

ESDとして環境教育は今後、研究及び実践を続けていく必要があると感じた。またもっと教育関係者及び地域社会が参加し、一体化した実践も必要。今回のシンポジウムでESDとして環境教育に興味を持ち、北海道環境教育研究会に入会しました。

持続可能な北方天然林管理をめざして ~択伐施業林における施業管理技術

持続可能な北方天然林管理をめざして ~択伐施業林における施業管理技術

独立行政法人 森林総合研究所北海道支所研究成果発表会

2011年 3月 2日 13:30~17:00 札幌教育文化会館1階小ホール

■講演内容
・講演1「北方天然林施業管理技術の課題-研究プロジェクトのねらい-」
 北海道支所北方林管理研究グループ長石橋聡

・講演2「北方天然林材の流通と利用」
 東北支所森林資源管理グループ長天野智将2011年 3月 2日

・講演3「択伐施業が樹洞営巣性鳥類,木材腐朽菌類,枯死材性昆虫に与える影響」
 北海道支所生物多様性担当チーム長上田明良

・講演4「択伐施業と倒木更新」
 北海道支所更新機構担当チーム長飯田滋生

・講演5「択伐施業による撹乱の影響とその低減のための施業技術」
 北海道支所森林育成研究グループ主任研究員倉本惠生

・講演6「情報ツールを活用した天然林管理技術の高度化」
 北海道支所北方林管理研究グループ主任研究員高橋正義

・まとめ及び総合討論


この中で、講演3「択伐施業が樹洞営巣性鳥類,木材腐朽菌類,枯死材性昆虫に与える影響」で、林業と生物多様性についての話がたいへん興味深かった。

林業における択伐施業は天然林内の枯死木量(立ち枯れ木、倒木)を減少させるという内容で、無施業林と択伐林での枯死木量は、無施業林の方が多い。

欧米では、枯死木を積極的に残す施業が20年以上前から行われている。
(立ち枯れ木やその周辺に4m高の切り株の写真がディスプレイされた。)

*日本では、枯死木管理や枯死木の減少が生物多様性に与える影響は研究されていない。
今回、1)樹洞営巣性鳥類 2)木材腐朽菌類 3)枯死材性昆虫類 についての調査内容が発表された。
枯死木量が増加すると、木材腐朽菌(多孔菌類)の種類、多様度指数、個体数が増加することが判明。

日本でも、択伐施業(枯死木の減少)は、生物多様性に影響していることがほぼ証明された。

■今後、林業における択伐において、枯死木に関するルール作りが必要ではと思う。
更に、枯死木を中心とした生態系の調査(虫を捕食する鳥類なども含めた)の必要性を感じた。また択伐施業により枯死木が減少するのは、地中養分の分配や周辺の地表植生の影響が多いのではと思われる。この研究も是非してほしい。それによって天然林に対しての択伐の指標が見えるのではと思う。

興味深い内容だった。
プロフィール

環境良夫

Author:環境良夫
「北海道の自然環境を学ぶホームページ」を運用しています。北海道の自然環境の現状について調査・分析をしています。どうぞよろしく。

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