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北海道気候変動観測ネットワーク(HSCC)研究発表会 (3月15日)

北海道気候変動観測ネットワーク(HSCC)研究発表会 3月15日

研究報告として以下の3つの発表があり、聞いてきた。
1)高山植物をセンサーとした温暖化の影響検出・・・アポイ岳ヒダカソウの開花時期は早まっているのか?
 北海道総研 西川洋子主査

2)気候変動に伴う北海道の雪質変化推定手法の開発
 北海道大学 中村一樹氏

3)気候変動適応策への取り組みについて
  環境省地球環境局総務課研究調査室  河里太郎係長

1)では、開花が早まることで、開花時期がづれていた植物と開花タイミングがぶつかる可能性が出てくる。こうなると花を中心とした生態系が変わってしまうこともありうる。つまりこの同じタイミングで開花する植物を昆虫が利用するかという問題である。同じ時期に開花する植物で蜜や花粉に差があると、昆虫がいずれか一方にしか寄り付かなければ、他方は絶滅する可能性も出てくるという、懸念が生まれる。

2)では温暖化により雪の結晶に変化が生まれ、解けることで出来る結晶の形が多くなる。つまり同じ雪でも結晶を見ることで温暖化の度合いを知ることができるという内容だった。

3)では温暖化に関して国民にもっと情報を開示して、その内容について理解してもらえるような活動をもっと行うことが重要との話だった。

今後、こうした温暖化を研究する道内の研究者のネットワークをより拡大していくことが重要という認識を新たに研究発表会を終了した。

20120315kikouhendou.jpg

(写真は、北海道気候変動観測ネットワークの辻井達一会長)

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「森・健ゼミ」木育は心の森づくり

2012年3月2日(金)  エルプラザ  北の森林と健康ネットワーク主催の「森・健ゼミ」木育は心の森づくり~五感スイッチ ON!~ というセミナーに行ってきました。

KEM工房主宰で木育ファミリー代表の煙山泰子さんが講師として森や木材の話、木の製品についてのいろいろな話をされました。改めて木について知ることができ、たいへん勉強になりました。


講師のKEM工房代表 煙山さん


人間にとって木の感触や香りは、とても落ち着かせると思います。最近、一般生活の中で森林浴や木に触れるという機会がだんだん少なくなっていると感じます。やはり人間に木は必要だと強く思いました。

10種類の樹木で作られた木製の卵が10個あり、触ると皆感触が違いました。比較すると自分に合う木の卵がありますよと、講師の煙山さん。自分はNARAの木から作られた卵の重さと肌触りがもっとフィットした。


10種類の樹木でつくられた木製卵

他にレバソン杉や屋久杉、熊本の杉材の香りを嗅いだ。杉らしい香りの他にどこか高級な感じがした。

セミナー会場には、KEM工房の多数の木製製品や木材などの展示もあり、そうした製品などに触れることで、木の持つ優しさや癒しを感じることができた。



煙山さんから「生産者の顔が見える木材と森林」という言葉に、これからの林業の姿を見たように思いました。もっと木と触れ合う機会を作ろうと思いました。

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平成23年 総合森林研究所 研究成果発表会

H23年度 森林総合研究所 北海道地域研究成果発表会

「北の森林(もり)のいまを知る」

2012年2月29日(水) 札幌エルプラザ 3Fホール

<発表内容>
1.ササの開花が同調する謎と林業への応用
 ・・・ 北村系子(北海道支所 森林育成研究グループ)

稲と同じ仲間であるササの生態について、羊が丘の試験場での調査結果について発表された。
2004年に一斉開花した際の状況が報告された。2003年に前咲きと2005年に後咲きも確認された。
こうして2~3年連続して開花し、枯死する。(一回結実性植物)

開花の引き金について、決め手となる原因はいまだに不明。ササは地下茎を伝わってシュート(稈:かん)が成長していく。
つまり同じ個体に由来する稈というクローンで成長・群生する。
*開花させる遺伝子部位は特定できているが、発現要因が不明。

若い樹木の生長を阻害してしまうササは、林業者にとってはたいへん嫌われ者であり、処分対象になってしまう。
しかしササを刈る場合、パッチ単位でないと、ササの地下茎が残り、またササが発生することが確認できた。


2.北限のブナの栄枯盛衰:どこから来てどこへ行くのか? ~ 最近の植生学や遺伝学の研究結果から
 ・・・ 松井哲哉(北海道支所 森林育成研究グループ)

ブナは日本の森林の代表的な優先樹種。種子は食べられる。現在、ブナの北限は黒松内地域であり、雪の多い日本海側に分布している。白上山地が有名。

6000年前に道南に到達、3000年前に狩場付近、1000年前に現在の北限地域に到達。

ブナの森での遺伝子調査では遺伝子の多様性が確認できた(適応能力が高い)が、北限の最前線に近いほど多様性が低く、適応能力が低下することが分かった。

また北限のブナ孤立林の分布と人間活動や気象災害との関係の原因特定が面白かった。ニシンの最盛期に資材としてブナが伐採され、また強風による倒木や花粉の飛散によって植生数や分布が変化していくことが推察された。

今後もブナは徐々に北に向かっていくシュミレーションが表示された。



3.食べるシカないっしょ! ~ シカ肉の資源活用拡大にむけて
 ・・・ 松浦友紀子(北海道支所 森林生物研究グループ)

現在、エゾシカは年間11万頭捕獲されているものの流通しているのは1万頭。流通しない原因は、食肉化のための処理が出来ていないため。

この発表では、森林で捕獲したエゾシカをその場(野外)で処分した場合と専用処理場で処分した場合の雑菌について調査した結果が発表され、いずれも雑菌数は許容範囲以内で衛生上まったく問題なし。

野外で処分してから運搬するという案が提示されたが、内臓が野外で捨てられてしまうという懸念もだされた。
ハンターのマナーの問題とハンターへの衛生教育の必要性も提示された。新たな資格の必要性もイギリスの例をもとに提案された。


4.国内外におけるコンテナ苗生産の現状
 ・・・ 竹田宣明(林木育種センター北海道育種場)

コンテナ苗の長所は、作業の簡素化、一般の育種に対して施設などにかかる費用が抑えられるということで、ヨーロッパを中心に広く普及している。日本での取り組みの事例が紹介され、今後、低コスト化が進むことで、日本も今後、普及することが期待される。
プロフィール

環境良夫

Author:環境良夫
「北海道の自然環境を学ぶホームページ」を運用しています。北海道の自然環境の現状について調査・分析をしています。どうぞよろしく。

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